2017-06

フランクハイボール

   8月20日水曜日の話

 梅邑の近くにフランクという評判のいいバーがある。
駅に近い場所ではあるが繁華街という雰囲気ではない。

 フランク

  レンガ調の外観の建物の中に入り階段を登って店に足を踏み入れると大き目のカウンターには10人弱のお客さんがビッシリと座っている。 テーブル席は4つくらいあったか。

 お一人様だがカウンターには座れそうもないのでテーブル席に座る。
ピシッとしたバージャケットに身を包んだお婆ちゃんスタッフがお絞りを持ってきてくれる。

 先ほどジントニックを飲んだのでコチラではジンリッキーを。 

 ジンリッキー

   ウマいッス。

 お通しはパスタかと思いきやジャガイモを千切りにしたサラダ。 

 お通し

   これもウマいッス。

 一杯目を飲み終えた頃、カウンターのお客さんが二人、三人と帰り始めた。
敢えて黙っていると
「もしよろしかったらカウンターへお移りになられますか?」
とお婆ちゃん氏。 ウム、いいバーはこうでなくては(^^)

 カウンターに移ると一人で酒の采配をしている若いバーテンダーが一人。
カクテルは全て彼が作り、お婆ちゃんスタッフは配膳、注文、グラス洗いといった役割分担の様子。

 カウンター

 一人で奮闘中のバーテンダー氏を焦らせる気もないし、色んな酒を作るところを見るのも好きなので一段落するまで注文せずに見ていた。

 手練れですな。 かなり忙しいはずだが慌てる風も無く悠然と、且つスピーディーに片付けていく。
一段落すると私の前に来て、ニッコリ笑って
「お待たせしました。2杯目は如何いたしましょう?」とバーテンダー氏。
ウム、隙の無い接客じゃ(笑)

 2杯目はマティーニを。 
丁寧な仕事です。 もちろん美味しい。 

 バックバー

 こちらのバーもバックバー、カウンターが素晴らしいですね。

 3杯目は店オリジナルだというフランクハイボールを。
4種類のスコッチをブレンドして炭酸を加えたものだという。
非常に重厚な味。

 ハイボール

 炭酸もしっかり効いてウマい。

 1967年にオープンしたというフランク。
オーナーは本日から夏休みだそうだが71歳の現役バーテンダーだそうだ。

 本日一人で酒を作っていた若手バーテンダー氏はこの道7年の30歳。
この方は素晴らしいバーテンダーだ。 その名も四元勇気君。

 いずれこの道で名を成す方でしょうね。
お婆ちゃんは親子でも何でもない勤務歴30年以上のベテランスタッフだそうだ。

3杯&お通しで3600円。 この重厚な店構えでこの価格はナイスなCPですね。
先程の「梅邑バー」といい「フランク」といい沼津バーはレベルが高い。


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梅邑バー

  8月20日水曜日の話

 沼津の繁華街の一つ仲見世通りを通り過ごして暫し南下。 徐々に人通りが少なくなる。

 地方都市の盛り場独特の活気の無さがむしろ艶っぽい。 このマイナスなワクワクする感じは人口30万以上の都市では中々味わえない。

 しばらく歩くと赤い文字で「沼津銀座」と書かれた切ないアーケードが視界に入る。

 ビルの外観

 昔は賑やかだったのだろうか・・

 目的のバー梅邑はこの薄暗い繁華街の入口の古びた建物の2階である。

 看板

 怪しげな通路に入る。 

 通路

 食べログという21世紀の便利なツールが無ければ一元客は絶対に到達しないと断言できる近来稀に見る場末感である。(; ̄皿 ̄)・・汗・・

 店に入る前からワクワクするのは久しぶりですな。

 入口

 一階のドアを開けると在るのは階段だけ。 この見事に無駄な空間がまず堪らん(汗)
細くて薄暗い階段を登ると小じんまりとした、それでいて意匠他に優る何とも素敵なバーが現れた。

 カウンターの内側では70歳は間違いなく超えているであろう老バーテンダーがカウンター席に座っている二人の妙齢の御婦人のカクテルを作っている最中だ。

 カウンター上の照明

 ウ~ム、いきなりシブいシチュエーションではないか。
当然カウンター席に座る。

 それにしてもイイ店ですなあ。 これは。

 上野のESTを彷彿させる材木の良さを前面に出したケルティックな雰囲気。
ESTが角材をそのまま使っているのに対して、こちらは表面に全て細工が施されている分より手が込んでいる。

 バックバー

 バックバーに使用している木材の太さが堪らんね。 ボトルは整然と並べられ、グラスは当然ピカピカ。 こんな素敵なバーは滅多に御目にかかれません。

 まずはクソ暑い一日に敬意を表してジントニックを。

 ジントニック

 デカいグラスですな(笑)
夏は炭酸系が美味しいですね。  中々美味しいですね。

 二杯目はモスコミュールを。

 三杯目はブラッディメアリー。

 ブラッディメアリー

 齢を取ったバーテンダーの作るブラッディメアリーは口に合うことが多い。 期待していた通りデカいグラスで登場する。

 カクテルの味そのものは普通だが惜しみなさがいい。 三杯ともチューハイ並のグラスにナミナミと注いでくれる。

 店を作って40年。 奥様は7年前に旅立たれたそうだ。

 77歳のマスターには得も言われぬ男の哀愁が漂っている。
それが崇高なる店の雰囲気と融合して実に味わい深い癒しの空間が醸成されている。

 天井の照明

 先客の御婦人方も心から満足しているように見受けられた。

 卓越した技量を誇る新進気鋭のバーテンダーはもちろん素晴らしいが、人生の酸いも甘いも知り尽くした男の作る酒、醸し出す雰囲気というのもまた格別である。

 沼津の「梅邑BAR」 実に素晴らしい店でした。


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沼津の老舗鰻屋「富久家」

    8月20日水曜日の話

 静岡県御殿場市で毎年挙行される防衛庁の総合火力演習というのを御存知であろうか。

 戦車37台を含む総車両600台以上が参加する自衛隊最大の実弾演習である。

  10式戦車

 チケットの競争率が20~30倍とも言われる知る人ぞ知る超人気イベントなのだが、この超プラチナチケットをとある方から譲り受けた私。

 2枚もらったので息子に「行く?」と聞くと「いくいく~♪」との回答だったので「じゃあ行くかぁ~」と静岡県にGOGO~~♪
 午前10時スタートなのだが当然のことながら壮絶な場所取り競争が展開されるわけで(当たり前のことだが前の方が人気がある)、そこそこいい席で見ようとすれば2時間前くらい前に入場する必要がある。

 火力総合

 最前列ともなると4時間前に乗り込まなくてはならないらしい。 ので・・・、

 御殿場にほど近い沼津に前泊することになったのである。 色々と魅力的な店の多い沼津なのですが・・・
静岡県といえばやはり鰻が有名である。 
 
 しかし食べログで調べてもあまり高い点数の店がない。 だが隣接した三島の高名に隠れているだけで実はかなりレベルが高いという噂も聞いたことがある。

 いくつか調べてみると冨久屋という店が良さそうだ。 

 電話で予約して沼津駅の南にある店に徒歩で向かう。 繁華街を通りぬけ狩野川に架かる御成橋という大きな橋を渡ると橋の袂に冨久屋があった。

 冨久家

 静岡県に多い歴史はあるが小じんまりした家族経営の鰻屋という雰囲気だ。 何となく良さそうですぞ。
ガラガラと引き戸を開けて店内に入る。

 ムムム・・・、これは何ともいい感じのオーラが出ておりますぞ。 適度な枯れ具合が涙腺をツンツンと刺激してきますな。

 店内

 毎日ピカピカに磨かれながら老朽化していった絵に描いたような市井の老舗臭が店内にこれでもかと漂っておりますぞ。
このような店で出される鰻が不味かろうはずがありません。

 席に着くと感じの良いおばさんが注文を聞きに来る。
メニューに書かれてある主だったものは

うな重  並 2900円
      上 4300円
     特上 5500円

しら重  並 3100円
      上 4500円
しら焼  並 3000円

きも串 一本 430円

ビール(中瓶) 550円  など

価格は全て消費税込みの表示のみ。 潔し。 名店はこうでなくてはいけません。

 鰻重は他の方のレビューの写真を見ると(上)が爆発的に美味しそうだったのですが、ボリュームがハンパないので(並)に。 この後も何軒か廻りたい身としては(苦笑)

 その他、しら焼(並)一人前ときも串を一本。 私だけビール(息子は未成年ですので)

 ビールとお通し

 まず綺麗な小型の重箱に入った「きも串」から出てきます。 上手に並べられてありますが串に刺さっている訳ではありません。 二人以上でツマミ易いですね。 7匹分です。

 キモ
 
 プリプリで心地よい弾力。 ほのかな苦みと甘過ぎないタレのコンビネーションは秀逸。 美味しいですね。
しら焼きは肉厚ホッコリで超ウマい! 過去最高レベルの美味しさです。

 白焼き

 息子が目を白黒させながら食べておりました。 日頃あまりイイものを食べさせておりませんので(涙)

 鰻重は(並)ながら他店の(上)なみの風格。
関東風のふっくらジューシーな鰻と秘伝のタレが最高に美味しい。 

 鰻重

 甘みはあるのですが甘過ぎない塩梅が絶妙。 ご飯も美味しい。 タレの滲み込み具合も多過ぎず少な過ぎず完璧。 間違いなく過去最高レベルの美味しさ。

 肝吸い

 店は相当歴史があるみたいで司馬遼太郎夫妻が訪れた際の写真なども飾ってある。
これほどの名店がほとんど無名というのも人を押しのけて前へ出ようとしない静岡県気質のなせる技なのか。
 
 接客も控えめながら心のこもったもので大いに満足して店を後にしたのでありました。
今日は一軒目から幸先がいいぞ。 沼津恐るべし。

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Author:ほうすけ
広島県呉市在住 
酒をこよなく愛している男です。
日本酒の魅力を発信できたらと思っています。

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