大阪「かどや」にて楽しい時間を過ごす
7月14日日曜日の話
豊橋からの帰途、大阪に一泊しました。
昼に難波駅に着いてホテルにチェックインする前に直行したのが豚足のかどや。

12時の開店から15分くらい過ぎておりましたが満員です。
カウンターにすべり込んで、まずは瓶ビールをもらいます。
カ~ こいつは冷えとりますな。 激暑の真昼に激冷の瓶ビールはこたえられません(涙)
さて、本日も豚足から頂きましょうかな。

いつもながら完成度の高いタレですな。 うむ 相変わらずウマい豚足です。
しかし、前回もそうでしたが、今日のお客さんの顔ぶれも強烈ですな。
右隣りのオジサンは見るからに、その道のプロという感じの方ですな。
満員だというのに、隣の席に片足を放り出して、堂々の二個利用でございます。
顔は石倉三郎みたいですが、黒シャツに純白のスラックスという、その世界では一世を風靡したスタイルであります。
圧倒的なオーラにお店の新人の女の子がビビッてしまったのでしょうか、誤って冷酒の入ったチロリを倒して、あろうことかオジサンの携帯を酒浸しにしてしまったのであります。
エライ事をしでかした! お店に一瞬緊張が走りましたが、当のオジサンは怒る風でもなく淡々としたものであります。
しかし「この次やったら、体で払ってもらうで。」という優しい一言を付け加えるのを忘れてはいませんでした。
このオジサンがたくさん注文するので、私もつられてタン、レバーなどを焼いてもらいます。

軽く流すつもりでしたが、ビールも2本目に突入であります。 隣のオジサンは相変わらず小声でボソボソと喋っております。
耳を傾けておりますと、
「あの女、豚足の鍋を掻き回し過ぎじゃあ、身が崩れてしまうがな・・・」とか
「日本と中国は仲が悪い・・・」とか
言っていることに間違いはありませんが、今一つ話に統一性がありません。
さて、私は茹で豚とコロロンを注文します。 豪快な料理を期待しておりましたが、えらく小じんまりした料理であります。

しかも茹で豚なのに出てきたのはタンですな。 ここでは茹で豚は茹でタンのことらしい。
そうこうしておりますと、私の左側にお坊さんらしきお客さんがお座りになりました。
ビールの小瓶を注文し、幸せそうに豚足を頬張っております。 獣肉を口にしても何の問題がないところが浄土真宗の素晴らしいところでございます。
さて、右のおじさんは、今度はカウンター越しに見える年配のお客さんに対して
「あのオジサンは眼つきが怖いからキライやあ・・」
などと言い出し始めました。 オジサンが見ている方向を見てみると
なるほど、齢は70前後でありましょうか。 眼光炯々、痩身白髪の、見るからに只者ではないオーラを纏ったお爺さんが無言で豚足を食べております。
かつてのライバルなんでしょうか(^^;)
そこには目に見えない火花がバチバチと交錯しているのでした。
いやぁ こんな楽しいお店はめったにありません。

時が立つのも忘れて当然のように熱燗を注文した私です。
最後に豚足の煮汁で作ったスープをいただいて〆ました。
濃厚で美味しいスープでございました。

合計で3900円でした。
次回はどんな素晴らしい出会いが待っているのでしょうか。
豊橋からの帰途、大阪に一泊しました。
昼に難波駅に着いてホテルにチェックインする前に直行したのが豚足のかどや。

12時の開店から15分くらい過ぎておりましたが満員です。
カウンターにすべり込んで、まずは瓶ビールをもらいます。
カ~ こいつは冷えとりますな。 激暑の真昼に激冷の瓶ビールはこたえられません(涙)
さて、本日も豚足から頂きましょうかな。

いつもながら完成度の高いタレですな。 うむ 相変わらずウマい豚足です。
しかし、前回もそうでしたが、今日のお客さんの顔ぶれも強烈ですな。
右隣りのオジサンは見るからに、その道のプロという感じの方ですな。
満員だというのに、隣の席に片足を放り出して、堂々の二個利用でございます。
顔は石倉三郎みたいですが、黒シャツに純白のスラックスという、その世界では一世を風靡したスタイルであります。
圧倒的なオーラにお店の新人の女の子がビビッてしまったのでしょうか、誤って冷酒の入ったチロリを倒して、あろうことかオジサンの携帯を酒浸しにしてしまったのであります。
エライ事をしでかした! お店に一瞬緊張が走りましたが、当のオジサンは怒る風でもなく淡々としたものであります。
しかし「この次やったら、体で払ってもらうで。」という優しい一言を付け加えるのを忘れてはいませんでした。
このオジサンがたくさん注文するので、私もつられてタン、レバーなどを焼いてもらいます。

軽く流すつもりでしたが、ビールも2本目に突入であります。 隣のオジサンは相変わらず小声でボソボソと喋っております。
耳を傾けておりますと、
「あの女、豚足の鍋を掻き回し過ぎじゃあ、身が崩れてしまうがな・・・」とか
「日本と中国は仲が悪い・・・」とか
言っていることに間違いはありませんが、今一つ話に統一性がありません。
さて、私は茹で豚とコロロンを注文します。 豪快な料理を期待しておりましたが、えらく小じんまりした料理であります。

しかも茹で豚なのに出てきたのはタンですな。 ここでは茹で豚は茹でタンのことらしい。
そうこうしておりますと、私の左側にお坊さんらしきお客さんがお座りになりました。
ビールの小瓶を注文し、幸せそうに豚足を頬張っております。 獣肉を口にしても何の問題がないところが浄土真宗の素晴らしいところでございます。
さて、右のおじさんは、今度はカウンター越しに見える年配のお客さんに対して
「あのオジサンは眼つきが怖いからキライやあ・・」
などと言い出し始めました。 オジサンが見ている方向を見てみると
なるほど、齢は70前後でありましょうか。 眼光炯々、痩身白髪の、見るからに只者ではないオーラを纏ったお爺さんが無言で豚足を食べております。
かつてのライバルなんでしょうか(^^;)
そこには目に見えない火花がバチバチと交錯しているのでした。
いやぁ こんな楽しいお店はめったにありません。

時が立つのも忘れて当然のように熱燗を注文した私です。
最後に豚足の煮汁で作ったスープをいただいて〆ました。
濃厚で美味しいスープでございました。

合計で3900円でした。
次回はどんな素晴らしい出会いが待っているのでしょうか。



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菜乃花にて賀茂泉を飲む
呉市中通の外れ、厳密に言えば中央4丁目に辺りに「菜乃花」という小料理屋がある。
道路沿いにある店なので、車で日中通り過ぎる時などにチラ見しては「どんな店なのかなあ。」と想像力をかき立てておりました。

本日意を決して暖簾を潜ったのであります。
古そうに思えていた店舗は、そこそこの年数は経っていそうですが、小奇麗で落ち着きがあり、小料理屋というよりは高級な和風カフェといった雰囲気であります。
店内は女性オーナーが一人、60歳前後でしょうか。
初めての旨を告げると、「予約していただければ、ちゃんとしたものがお出しできるんですが。」などと照れ笑いしながら「簡単なおばんざい的なものでよろしいですか?」
とおっしゃる。
まあ初めてですし、そんなにたらふく飲み食いするつもりはないので、簡単なお任せをお願いしました。
オープンして19年だそうで、元々は喫茶店としてスタートしたそうですが、お客さんの要望に応えるうちに、今のような小料理屋風の店になったという、一風変わった生い立ちの店のようです。
最初に生ビールを、次いで中瓶、熱燗一合と初めての店でのパターンでいきます。
最初にお通し風の料理が出てきました。

小さ目の器に、ポテトサラダ、カクテキ、なますが盛られています。
カウンターに活けてあったカエデの葉をハサミでチョキンと切って飾り付けてくました。
どれも中々おいしいですね。
次いで小さ目のフライの盛り合わせ。

文字通り揚げたての熱々でビールによく合います。
三皿目はトンテキとサラダ。

これもビールに合いますね。
最後は茄子田楽。 トッピングのオクラと海老がいいアクセントになっています。

これは熱燗に合いますね。 熱燗は賀茂泉。
即興で四皿作ったわりに、どれも美味しかったですよ。

「今日は何もない~。 油断しとったぁ。」
と苦笑いされておりましたが、センスが伺える料理でしたね。
小料理屋だし、結構するのかなあと一抹の不安がありましたが、トータルで3000円丁度でした。
飲み物だけで1500円くらいでしょうから、料理は四品で1500円と良心的。
ご年配層の常連が多いそうだ。
最近の若い居酒屋にはない柔らかい雰囲気。
定年後の小父さんやお爺ちゃん達の息抜きの場所になっているようです。
道路沿いにある店なので、車で日中通り過ぎる時などにチラ見しては「どんな店なのかなあ。」と想像力をかき立てておりました。

本日意を決して暖簾を潜ったのであります。
古そうに思えていた店舗は、そこそこの年数は経っていそうですが、小奇麗で落ち着きがあり、小料理屋というよりは高級な和風カフェといった雰囲気であります。
店内は女性オーナーが一人、60歳前後でしょうか。
初めての旨を告げると、「予約していただければ、ちゃんとしたものがお出しできるんですが。」などと照れ笑いしながら「簡単なおばんざい的なものでよろしいですか?」
とおっしゃる。
まあ初めてですし、そんなにたらふく飲み食いするつもりはないので、簡単なお任せをお願いしました。
オープンして19年だそうで、元々は喫茶店としてスタートしたそうですが、お客さんの要望に応えるうちに、今のような小料理屋風の店になったという、一風変わった生い立ちの店のようです。
最初に生ビールを、次いで中瓶、熱燗一合と初めての店でのパターンでいきます。
最初にお通し風の料理が出てきました。

小さ目の器に、ポテトサラダ、カクテキ、なますが盛られています。
カウンターに活けてあったカエデの葉をハサミでチョキンと切って飾り付けてくました。
どれも中々おいしいですね。
次いで小さ目のフライの盛り合わせ。

文字通り揚げたての熱々でビールによく合います。
三皿目はトンテキとサラダ。

これもビールに合いますね。
最後は茄子田楽。 トッピングのオクラと海老がいいアクセントになっています。

これは熱燗に合いますね。 熱燗は賀茂泉。
即興で四皿作ったわりに、どれも美味しかったですよ。

「今日は何もない~。 油断しとったぁ。」
と苦笑いされておりましたが、センスが伺える料理でしたね。
小料理屋だし、結構するのかなあと一抹の不安がありましたが、トータルで3000円丁度でした。
飲み物だけで1500円くらいでしょうから、料理は四品で1500円と良心的。
ご年配層の常連が多いそうだ。
最近の若い居酒屋にはない柔らかい雰囲気。
定年後の小父さんやお爺ちゃん達の息抜きの場所になっているようです。



千代娘にて千代娘を飲む
7月13日土曜日の話
風情ある佇まいの居酒屋が多い豊橋の中でも、その存在感は別格ですね。
盛り場の喧騒からはやや距離をおいた辺りにあるのですが、こういった平屋建ての酒場がポツポツと点在しており独特の景観を醸し出している街並みです。
日が陰ってきた7時頃、千代娘に到着しました。
う~ん、こりゃ噂に違わぬ艶っぽさですなあ。

この格調高い枯れっぷりは見事です。 この店構えを眺めながら一杯飲めそうです。
暖簾を潜って店内に足を踏み入れます。
先客は1組2名。 カウンターの左端で飲んでおられます。
店内は5,6人掛けのカウンターと小さな小上りが一つ。
席は少ないですが、全体的にゆったりした落ち着きある空間です。
私は空いているカウンターの右側に座りました。
目の前には既に調理済みの料理が大皿に盛られてあります。
一番いい席ですね。
既に他店で生ビールは2杯飲んできましたが、大瓶のキリンビールを注文します。
お通しは玉子豆腐です。
大将が料理を作り、お嬢さんが酒や料理の配膳をする牧歌的な光景。
目の前の大皿からイワシ煮を一匹もらい、手書きのメニューから〆鯖を注文します。

立派なイワシですなあ。 味付けも煮付たるものこうあるべし、と言いたくなるような醤油加減で、臭味が一切ないのは当然ですが、イワシの風味を損なわない味付けながら、それでいて酒が進む濃さも兼ね備えた絶妙なる塩梅。
〆鯖の漬かり具合も浅からず、深からず、まさに丁度いいとしか言いようがない。

こうなると熱燗が欲しくなりますなあ。 外は炎天下でしたが、店内はしっかりクーラーが効いております。
まず店名でもある千代娘の本醸造。

芯の強さと軽快さが同居した本醸造らしい味。 こういう酒が料理に合う。
2本目は蓬莱泉の本醸造。 これはより辛口な酒。
料理が無くなったので、目の前の大皿から小アジの南蛮漬けをいただく。
焼ネギの風味が甘酢に溶け込んで、じっくり漬かって骨まで軟らかい小アジが実に美味しい。

熱燗にこれほど合う肴があるのか、というくらいのドンピシャ加減で、少しづつでもいいから、一週間くらい毎日食べたいと思ったくらいだ。
店主は話をすれば、実に人柄の良い人で、笑顔の素敵な魅力的な方だ。
娘さんも朴訥していて、これまた味のあるキャラクターです。
〆て4560円。
料理といい、雰囲気といい、店主の人柄といい、名店の名に恥じぬ店でした。
風情ある佇まいの居酒屋が多い豊橋の中でも、その存在感は別格ですね。
盛り場の喧騒からはやや距離をおいた辺りにあるのですが、こういった平屋建ての酒場がポツポツと点在しており独特の景観を醸し出している街並みです。
日が陰ってきた7時頃、千代娘に到着しました。
う~ん、こりゃ噂に違わぬ艶っぽさですなあ。

この格調高い枯れっぷりは見事です。 この店構えを眺めながら一杯飲めそうです。
暖簾を潜って店内に足を踏み入れます。
先客は1組2名。 カウンターの左端で飲んでおられます。
店内は5,6人掛けのカウンターと小さな小上りが一つ。
席は少ないですが、全体的にゆったりした落ち着きある空間です。
私は空いているカウンターの右側に座りました。
目の前には既に調理済みの料理が大皿に盛られてあります。
一番いい席ですね。
既に他店で生ビールは2杯飲んできましたが、大瓶のキリンビールを注文します。
お通しは玉子豆腐です。
大将が料理を作り、お嬢さんが酒や料理の配膳をする牧歌的な光景。
目の前の大皿からイワシ煮を一匹もらい、手書きのメニューから〆鯖を注文します。

立派なイワシですなあ。 味付けも煮付たるものこうあるべし、と言いたくなるような醤油加減で、臭味が一切ないのは当然ですが、イワシの風味を損なわない味付けながら、それでいて酒が進む濃さも兼ね備えた絶妙なる塩梅。
〆鯖の漬かり具合も浅からず、深からず、まさに丁度いいとしか言いようがない。

こうなると熱燗が欲しくなりますなあ。 外は炎天下でしたが、店内はしっかりクーラーが効いております。
まず店名でもある千代娘の本醸造。

芯の強さと軽快さが同居した本醸造らしい味。 こういう酒が料理に合う。
2本目は蓬莱泉の本醸造。 これはより辛口な酒。
料理が無くなったので、目の前の大皿から小アジの南蛮漬けをいただく。
焼ネギの風味が甘酢に溶け込んで、じっくり漬かって骨まで軟らかい小アジが実に美味しい。

熱燗にこれほど合う肴があるのか、というくらいのドンピシャ加減で、少しづつでもいいから、一週間くらい毎日食べたいと思ったくらいだ。
店主は話をすれば、実に人柄の良い人で、笑顔の素敵な魅力的な方だ。
娘さんも朴訥していて、これまた味のあるキャラクターです。
〆て4560円。
料理といい、雰囲気といい、店主の人柄といい、名店の名に恥じぬ店でした。



「げんや」にて喜久酔のヒレ酒を飲む
7月12日金曜日の話
愛知県豊橋市。 江戸時代まで吉田と呼ばれていた城下町ですが、観光地と呼ぶにはやや知名度が足りない。
だが、観光地化していない城下町というのが又風情があるんですな。
豊橋には素敵な居酒屋が多く、個人的に好きな店もあるのですが、今回は素直に地元で人気の「げんや」にしました。
ホテルにチェックインして早速街へ繰り出します。
週末ということで、結構な人出ですね。 それにしても飲み歩いている人の年齢層が若い。 活気がある街ですね。
さて、「げんや」。 なるほど居酒屋にしては中々風格ある店構えです。

中に入ると盛況ですな。 一人の旨を告げると、カウンターの右端に案内されます。
板前の仕事ぶりは勿論、厨房全体が見渡せる特等席です。
まず生ビールで喉を潤します。 毎日暑いから美味しいですね。
お通しは車エビと白トウモロコシの冷製スープ。 美味しいですね。
カウンターに置いてある手書きのメニューから、
ポテトサラダ(850円)と鰹わらタタキ(1600円)を注文します。
結構いい値段ですな。 これで不味かったら暴れますぞ、と思っておりましたが、
出てきた料理に納得であります。 ポテトサラダは中々ゴージャスで、味もいい。
半熟の玉子もかなり美味しいです。

気仙沼産のカツオを若くて爽やかな板前がスピーディーに捌いている。
出来たてのカツオのたたきは実に香ばしい。 肉厚で見事な出来栄えだ。 自家製の生七味が素晴らしい風味で、こいつで食べるカツオのウマさときたら・・・

このオリジナル生七味はお土産に販売されているということだったが、買うのを忘れてしまった。
魚が美味しい店はヒレ酒も美味しい。 ということでヒレ酒を注文する。

辛口の酒を使っています。 銘柄を質問したら、目の前の板前が仕事を中断して、わざわざ一升瓶を抱えて席まで持ってきてくれた。
「うちは、この酒を使っています」と見せていただいたのが、「喜久酔」 静岡の酒だそうな。
このヒレ酒を飲みながら摘まむ三河湾の赤エイの肝刺(950円)。 これは絶品である。
肝系の料理は人生において相当食べてきたが、これは間違いなく過去最高の肝刺である。

広島でもエイを食べる文化はあり、煮付などは子供の頃、さんざん食べてきたが、生肝は初めてだ。 この甘み、濃厚さ、鮮度、牛や豚の肝など足元にも及ばない旨さだ。
レバ刺しが食べたくてウズウズしている人は、ここでエイ肝を食べればいい。 過去に食べたレバ刺など全て忘却の彼方だ。
最後にこれまた名物の昆布サバを注文。 どうしようか悩んでいると「ハーフにもできますよ。」とのこと、ならばと、お言葉に甘えた。 これも凝った一品。
関西のバッテラ寿司のように、昆布で〆たサバを包んであるのですが、ネギ、ワカメも一緒に包まれてあるのが個性的。

赤エイの肝刺もそうだったが、ふんだんに使われているのが花穂紫蘇(紫蘇の華が3割程度開いた時期に収穫したもの。 この花を刺身などに散らして食べる。)豊橋の名産らしい。
この花穂と一緒に食べるとワサビに近い紫蘇の香りが口中に広がり、独特の風味となる。
最後にお茶とデザート、さらには試作中のデザートまでサービスしていただいた。
とにかく板前、女性スタッフの接客が素晴らしく、何も言うことは無い。
会計を済ませて外に出ると、先ほどの若い板前が表まで出てきて見送ってくれた。
会計は6950円だったが、何の不満もない。 いや満足した。
豊橋が増々好きになったのは言うまでもない。
愛知県豊橋市。 江戸時代まで吉田と呼ばれていた城下町ですが、観光地と呼ぶにはやや知名度が足りない。
だが、観光地化していない城下町というのが又風情があるんですな。
豊橋には素敵な居酒屋が多く、個人的に好きな店もあるのですが、今回は素直に地元で人気の「げんや」にしました。
ホテルにチェックインして早速街へ繰り出します。
週末ということで、結構な人出ですね。 それにしても飲み歩いている人の年齢層が若い。 活気がある街ですね。
さて、「げんや」。 なるほど居酒屋にしては中々風格ある店構えです。

中に入ると盛況ですな。 一人の旨を告げると、カウンターの右端に案内されます。
板前の仕事ぶりは勿論、厨房全体が見渡せる特等席です。
まず生ビールで喉を潤します。 毎日暑いから美味しいですね。
お通しは車エビと白トウモロコシの冷製スープ。 美味しいですね。
カウンターに置いてある手書きのメニューから、
ポテトサラダ(850円)と鰹わらタタキ(1600円)を注文します。
結構いい値段ですな。 これで不味かったら暴れますぞ、と思っておりましたが、
出てきた料理に納得であります。 ポテトサラダは中々ゴージャスで、味もいい。
半熟の玉子もかなり美味しいです。

気仙沼産のカツオを若くて爽やかな板前がスピーディーに捌いている。
出来たてのカツオのたたきは実に香ばしい。 肉厚で見事な出来栄えだ。 自家製の生七味が素晴らしい風味で、こいつで食べるカツオのウマさときたら・・・

このオリジナル生七味はお土産に販売されているということだったが、買うのを忘れてしまった。
魚が美味しい店はヒレ酒も美味しい。 ということでヒレ酒を注文する。

辛口の酒を使っています。 銘柄を質問したら、目の前の板前が仕事を中断して、わざわざ一升瓶を抱えて席まで持ってきてくれた。
「うちは、この酒を使っています」と見せていただいたのが、「喜久酔」 静岡の酒だそうな。
このヒレ酒を飲みながら摘まむ三河湾の赤エイの肝刺(950円)。 これは絶品である。
肝系の料理は人生において相当食べてきたが、これは間違いなく過去最高の肝刺である。

広島でもエイを食べる文化はあり、煮付などは子供の頃、さんざん食べてきたが、生肝は初めてだ。 この甘み、濃厚さ、鮮度、牛や豚の肝など足元にも及ばない旨さだ。
レバ刺しが食べたくてウズウズしている人は、ここでエイ肝を食べればいい。 過去に食べたレバ刺など全て忘却の彼方だ。
最後にこれまた名物の昆布サバを注文。 どうしようか悩んでいると「ハーフにもできますよ。」とのこと、ならばと、お言葉に甘えた。 これも凝った一品。
関西のバッテラ寿司のように、昆布で〆たサバを包んであるのですが、ネギ、ワカメも一緒に包まれてあるのが個性的。

赤エイの肝刺もそうだったが、ふんだんに使われているのが花穂紫蘇(紫蘇の華が3割程度開いた時期に収穫したもの。 この花を刺身などに散らして食べる。)豊橋の名産らしい。
この花穂と一緒に食べるとワサビに近い紫蘇の香りが口中に広がり、独特の風味となる。
最後にお茶とデザート、さらには試作中のデザートまでサービスしていただいた。
とにかく板前、女性スタッフの接客が素晴らしく、何も言うことは無い。
会計を済ませて外に出ると、先ほどの若い板前が表まで出てきて見送ってくれた。
会計は6950円だったが、何の不満もない。 いや満足した。
豊橋が増々好きになったのは言うまでもない。



森田食堂にて白牡丹を飲む
7月9日火曜日の話
呉駅のそばに森田食堂という大衆食堂があります。

オープンしたのが1913年と言いますと、今から丁度100年前のことで、大正2年のことです。
第一次世界大戦の前年のことですから軍港都市の呉は一番活気があった頃かもしれませんね。

呉の大衆食堂は昼間から飲んでいる人も多く、ランチタイムとなると、昼飯を食っている人と一杯飲んでいる人が、混在状態になります。
戦前のことは解りませんが、少なくとも、ここ二、三十年はほとんどメニューに変化はありません。

店の名物でもある小鰯の煮付や小イカ煮は熱燗の肴には最高ですね。

この煮汁が何とも言えない郷愁をさそう味で、形容しがたい旨みがあるんですよね。

白牡丹の熱燗を注文したらチロリで温めて、店主のおばちゃんが目の前のコップにサッと注いでくれます。
これがまた煮付と合うんですね。

店の雰囲気もあるでしょうが、大衆食堂で飲む普通酒は割烹で飲む吟醸酒以上に美味しく思えてしまうんだよなあ。
呉駅のそばに森田食堂という大衆食堂があります。

オープンしたのが1913年と言いますと、今から丁度100年前のことで、大正2年のことです。
第一次世界大戦の前年のことですから軍港都市の呉は一番活気があった頃かもしれませんね。

呉の大衆食堂は昼間から飲んでいる人も多く、ランチタイムとなると、昼飯を食っている人と一杯飲んでいる人が、混在状態になります。
戦前のことは解りませんが、少なくとも、ここ二、三十年はほとんどメニューに変化はありません。

店の名物でもある小鰯の煮付や小イカ煮は熱燗の肴には最高ですね。

この煮汁が何とも言えない郷愁をさそう味で、形容しがたい旨みがあるんですよね。

白牡丹の熱燗を注文したらチロリで温めて、店主のおばちゃんが目の前のコップにサッと注いでくれます。
これがまた煮付と合うんですね。

店の雰囲気もあるでしょうが、大衆食堂で飲む普通酒は割烹で飲む吟醸酒以上に美味しく思えてしまうんだよなあ。



ほや
6月23日日曜日の話
父の知り合いの東北の漁師さんが大量の「ほや」を送ってきてくれた。
元々は仕事で取引をしていたのですが、現在は引退している。
2年前の東日本大震災の際に、いくばくかの支援をさせていただいたのだが、
それに恩義を感じられて、毎年過分な東北の海の幸を実家に送ってきてくれる。
「ホヤ」
殻付の生きたホヤが、ビックリするくらい送られてきた(笑)
実家に呼び出されて、親子総出で包丁を手に格闘すること小一時間。
何とか身と殻を分けて食べれる状態に。
とりあえず10人前ほど分けてもらって岐路につく。

2日分くらいはタッパーに残し、残りは冷凍にする。

新鮮なホヤは確かに美味しいし、酒の肴にも最適だが、
さすがにちょっと多すぎるね(^^;)
父の知り合いの東北の漁師さんが大量の「ほや」を送ってきてくれた。
元々は仕事で取引をしていたのですが、現在は引退している。
2年前の東日本大震災の際に、いくばくかの支援をさせていただいたのだが、
それに恩義を感じられて、毎年過分な東北の海の幸を実家に送ってきてくれる。
「ホヤ」
殻付の生きたホヤが、ビックリするくらい送られてきた(笑)
実家に呼び出されて、親子総出で包丁を手に格闘すること小一時間。
何とか身と殻を分けて食べれる状態に。
とりあえず10人前ほど分けてもらって岐路につく。

2日分くらいはタッパーに残し、残りは冷凍にする。

新鮮なホヤは確かに美味しいし、酒の肴にも最適だが、
さすがにちょっと多すぎるね(^^;)



鳥八本店で千福を飲む
6月19日水曜日の話
久しぶりに呉市中通にある「鳥八本店」へ。

名前から見れば完全に焼き鳥屋ですが、範疇とすれば、焼き鳥もメニューにある居酒屋です。
呉の鳥屋さんは完全に居酒屋スタイルの店が多いですが、いわゆる東京にあるような大衆酒場的な匂いが一番漂っているのが、この鳥八本店でしょうか。
まずは生ビールを大ジョッキでグビグビといっちゃいます。 毎日暑いもんねえ。
肴は小さい黒板に書かれてある。
茹でエビ(400円)、小鰯の煮付(500円)、鳥皮の味噌煮(300円)などを注文。
茹でエビはたまに食べたくなります。

殻を剥きながら黙々と食べていると、お店の人が「マヨネーズあげようか?」と言って、持って来てくれた。
マヨネーズが合うんだよね。
小鰯もたっぷり量があるので嬉しいね。 豆腐も煮汁を吸って美味しい。

鳥皮の味噌煮は呉の名物。

「とりあえず味噌煮ちょーだい。」という文化ですね。モツ煮込みみたいな位置づけかなあ。
でもモツ煮込みは別にあるんだよなあ。
こうなってくると熱燗がほしくなりますね。 熱燗は千福だけです。

独特の雰囲気が漂う店で、同門の鳥八茶屋にはない、何とも言えない場末感というのか、枯れ具合がイイなあ。
一人で飲んでも、二人で飲んでも、グループで飲んでも居心地が悪くないのが大衆酒場の重要なポイントですね。 こういう店は大好きですね。
久しぶりに呉市中通にある「鳥八本店」へ。

名前から見れば完全に焼き鳥屋ですが、範疇とすれば、焼き鳥もメニューにある居酒屋です。
呉の鳥屋さんは完全に居酒屋スタイルの店が多いですが、いわゆる東京にあるような大衆酒場的な匂いが一番漂っているのが、この鳥八本店でしょうか。
まずは生ビールを大ジョッキでグビグビといっちゃいます。 毎日暑いもんねえ。
肴は小さい黒板に書かれてある。
茹でエビ(400円)、小鰯の煮付(500円)、鳥皮の味噌煮(300円)などを注文。
茹でエビはたまに食べたくなります。

殻を剥きながら黙々と食べていると、お店の人が「マヨネーズあげようか?」と言って、持って来てくれた。
マヨネーズが合うんだよね。
小鰯もたっぷり量があるので嬉しいね。 豆腐も煮汁を吸って美味しい。

鳥皮の味噌煮は呉の名物。

「とりあえず味噌煮ちょーだい。」という文化ですね。モツ煮込みみたいな位置づけかなあ。
でもモツ煮込みは別にあるんだよなあ。
こうなってくると熱燗がほしくなりますね。 熱燗は千福だけです。

独特の雰囲気が漂う店で、同門の鳥八茶屋にはない、何とも言えない場末感というのか、枯れ具合がイイなあ。
一人で飲んでも、二人で飲んでも、グループで飲んでも居心地が悪くないのが大衆酒場の重要なポイントですね。 こういう店は大好きですね。


